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三人は、自分よりもずっと前からKHSに居る。
自分には知らない歴史。
それが彼らの中にはあるのだろう。
ミオはそれを、少し寂しく思った。
だから、というのもある。
ついでに首を突っ込んでみる事にする。
「言いたくなかったら言わなくてもいいけど…、どうして今まで告白しなかったの?ハヤテさんとは長い付き合いなんでしょ?」
ヒカルが、ミオに視線を移す。
そして考えるようにし、やや眉を寄せた。
一瞬。答えるか否か迷っているようだった。
しかし、すぐに返答がきた。
「長い付き合いだからこそ言えない事もあるだろ。とは言ってもまぁ…、一緒にいた期間よりも、会っていなかった期間のほうが長いぐらいの付き合いだけどな」
「そうなんだ。出会った頃からって言ってたけど…、ハヤテさんとはいつ出会ったの?」
「だぶんハヤテさんが16〜17歳ぐらいの頃。俺は小学生の高学年ぐらいの時期」
「しょ、小学生?!その頃から好きだったの?!ヒカルいま何歳?」
「23ぐらい」
ぐらい、とは。
ヒカルと話していると時折、感じることがある。
こういった引っかかり。
だがミオは、あまり気にしないようにしていた。
そのほうがいいだろうと、何となく思っていた。
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