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「そうだよすごいよ!普通そこまで一途には思い続けられないじゃん。でもさ、そんなに長いあいだ片思いされてたんなら、実はハヤテさんも気づいていたんじゃないの?」
「俺のことはまた別として…。あの人は、自分が誰かから恋愛対象として見られる可能性を意識しないタイプなんだ」
先ほどの、ハヤテの顔を思い出す。
頭の中に空白が生まれたような、あの表情。
なんとなく納得。
「バレンタインデーに女性スタッフたちから山ほどチョコレートもらいすぎて、ハヤテさんのデスクの上にチョコレートのピラミッドができたりしてたって聞いた事あるけど」
「ハハハっ、そんな事もあったな」
「本命チョコもあったって、リナから聞いたよ。そういうのもハヤテさんは本気にしないの?」
「ああ…。ハヤテさんは相手に対して、人間対人間で接するっぽいから、基本そこに恋情を絡ませたりしないんだろうな。だから鈍かったりするんじゃね?」
「ハヤテさんのそういうとこも萌えるけど。凛としているのに鈍感キャラで」
ヒカルが同意にうなづく。
しかし、どこか困ったように苦笑する。
その笑みが、彼女に向ける愛しさを想わせた。
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