晒された公然の秘密

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「あ、あのさ!私、応援(おうえん)するから!ハヤテさんと()()くいくように!」 「言ったな」 「え…」 ミオは、ギクリとする。 ヒカルが、ニヤリと笑う。。 「応援するって事は、協力するって事だよな」 「う、うん…、私にできることなら」 「頼りにしてるぜ」 目の錯覚(さっかく)か。 彼の、(しん)()のカラーコンタクト。 それが、玉蟲(たまむし)(いろ)に見えた気がした。 その中に(うつ)された、自分の顔。 そこに、不安げな(おのれ)の表情を見る。 ミオは、少しだけ()(まど)った。 昼の休憩時間も残り数分。 いつもならば、ダラダラとするところだけれど これ以上この空気のまま()(つづ)けるには重すぎる。 ミオは()()から立ち上がった。 真紅の瞳をしたヒカルと(とも)に。
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