始まりの始まり

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それはミオが、23歳を(むか)える年のことだった。 知人を(かい)し、とあるバイトを紹介された。 場所は、福岡の中央区、天神。 K・ヒューマンサービス。 『KHS』という看板を(かか)げた職場。 どうやら興信所(こうしんじょ)のようなところらしかった。 ミオは、そこへ入局した。 その職場でミオは、(ひと)つのチームに配属される。 チームリーダーは、ハヤテという女性。 彼女は、とても細身(ほそみ)だった。 話しかたが、やや男っぽい。 どこか少年のような空気を(まと)う。 (すず)しい風を(おも)わせる、中性的な女性だった。
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