冗談でなければならない

7/9
1283人が本棚に入れています
本棚に追加
/2660ページ
気まづい場面に立ち合ってしまった。 ミオは、そんな事を思う。 思いながらも、ハヤテの(あと)を追った。 ()いて行っていいものか迷ったけれど、 彼女から(きょ)()の空気は感じられなかった。 さすがに気持ちの切り替えができないのか。 ハヤテが自動販売機のあるコーナーへと行く。 そして、ジャスミンティーを買った。 ミオも同じく、飲み物を買う。 彼女の様子を(うかが)いながら。 (そば)に寄るなという壁は感じられない。 だから、そっと話しかけてみた。 「あのぅ…ハヤテさん、聞いてもいいですか」 「聞くだけなら」 答えてくれるかは内容によりそうだ。 言葉に甘えてミオは、遠慮(えんりょ)なく(たず)ねてみた。 「さっきの、()()みってどういう意味ですか」 「ああ…」 返答(へんとう)を迷ったのは一瞬(いっしゅん)だけのようだった。 ハヤテはすぐに返してきた。
/2660ページ

最初のコメントを投稿しよう!