任命を賜る

4/9
前へ
/2660ページ
次へ
(かた)()は、いつもの(おん)()な笑みを浮かべていた。 だが(なん)らかの(もく)()()があるように見えた。 (もと)よりミオに選択肢はない。 けれど、じっくりと考えるようにしてから(うなづ)く。 「…分かりました。でも具体的に何をすればいいんですか」 「これといって特別(なに)かをして欲しいわけじゃないけれど、()いて言えば、ハヤテが逃げ出しそうな予兆(よちょう)を感じたりしたら報告してほしいかな」 ヒカルの(くち)からも聞いたような内容だ。 彼女が逃げ出すとは、(いっ)(たい)どういう意味だろう。 ミオは分からず、首をかしげた。 それを見て(かた)()が、やや困ったように苦笑(くしょう)する。
/2660ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1281人が本棚に入れています
本棚に追加