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指摘されたヒカル。
彼は、時間が止まったかのように無言のまま。
ただミオを凝視する。
ハヤテは鳩が豆鉄砲をくらったような顔のまま。
凍結している。
その場に同席していた、森とリナ。
二人は、溜息をついていた。
『言っちまったよこの馬鹿』といった表情。
どうやら公然の秘密だったらしい。
なんとも言えない空気。
それが数十秒も続く。
触れてはならない部分に触れてしまったらしい。
それはミオにも察する事ができた。
けれど、どうにも腑に落ちない。
森とリナの反応に納得がいかない。
彼らは、恋愛話などを冷やかしたがる質のはず。
なぜこのケースには食いつかないのか。
それが解せず、ミオは首をかしげる。
対する森とリナは、目を細めていた。
分かっていないなと言わんばかりの眼差し。
その返しに、さらに合点がいかない。
首をかしげるばかりだ。
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