予兆...

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すると、身体が宙に浮く感覚 …なに? それからすぐに、その浮遊感は腕を引かれた為に起こったものだと気づく そしてオレは目を見開いたまま、瀬名が寝転がっているベットへ背中から半回転して倒れ込んだ。 「…なん、だよ…」 ぎゅうっ…と抱き締められ、心臓がドクドクうるさい …んなの知るか!この状況の打開策は……ッ 瀬名の吐息を間近に感じ、身体が小さく跳ねる どうしてなんも喋らないんだよ…コイツ 「……悪かった」 「……?」 急に聞き慣れない単語が耳を右から左へ抜けていった。 …今、なんて云った? もしかして…あのオレ様何様瀬名様が……謝った!? …明日は嵐だ!…いや、天変地異でも起こんじゃないかッ? 「……ごめん」 「なに、謝ってんだよ…」 そんなくだらない事を考えていた思考は、一気に瀬名が居る今の現実へ引き戻された。 *
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