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「ホントは…嬉しかった」
「…珍しく素直じゃないですか。海堂センパイ?」
「うるせぇ…」
茶化すように1つ笑みを溢すと、瀬名からも少しだけ笑い声が聞こえた。
…それだけで、なんとなく安堵する
「理世が云ってくれた言葉……結構嬉しかった」
「……ふ、ふーん。そうかよ」
「お前ってホント…」
優しく頬を撫でる自分より一回り大きな手に、ピクリと身体が反応し咄嗟に目を瞑る
「…素直だよな」
目を細めて…まるでなにかを慈しむようにオレを見る眼差し
普段の日常の中でじゃ絶対にあり得ない…
なに?やっぱ今日の瀬名なんか……優しい
「…じゃぁ、教えてくれるのか?夢の内容」
「…あぁ。別に構わない」
さっきより一段と強く胸に引き寄せられる
その甘さにオレも毒されたのか、静かに瞼を閉じて耳元で聞こえるナイフのように鋭い声音に…全神経を集中させた。
「……この夢は、従のお前と初めて共に戦った時から見始めた」
「オレ…関係あんのかな?」
「さぁな。まぁ多分、無くはないな」
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