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……少し以上に…責任を感じる
だってそれって…オレと会わなければ瀬名は苦しまずに済んだって事だろ?
「………」
「なに考えてるか知らないが、お前のせいじゃないからな」
「―――ッ!」
頭を撫でながら優しく細められた瞳
やっぱ今日の瀬名…なんか…変。…調子狂う
…撫でてくれる手は…とても心地良い
さっきまでの瀬名も…こんな気分だったのかな…
「……追いかけてくるんだ…SAKURAが。“オマエハ、ノロワレタコドモ。シスルガウマレタトキカラノ…サダメ。アラガウナ。ワレガヨミヘ、イザナオウ…”…そう、何度も何度もオレの耳元で囁くように」
肩を竦(スク)め、バカだよな…って笑う瀬名がいつもより弱々しく見えて…
いつの間にかオレは瀬名の頭を自分の胸に抱き込んでいた。
「……理世?」
「―――ッ…」
肩が痙攣(ケイレン)した時のように震え、頬を生暖かいものが伝っていく
それはパタパタと瀬名の髪に粒を作り、浸透
「……オレは、呪われた子どもだ。…お前もだろ?こんな運命に縛られてしまったんだからな…」
普段の強がりとジレンマ…
継続されていく呪縛と悪夢
経った1年一緒にいただけなのに…こんなにもオレは海堂瀬名に依存してたのか…
自分たちが特異な存在だからこそ伝わる
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