54人が本棚に入れています
本棚に追加
さっきから驚いたような、茫然としたような様子だったリュードはドルシェに怒られて、やっと冷静になったのか、
「申し訳ありませんでした」
と、言葉を発した。
「ミリシア、姫様の護衛ははずれていただきます。本当ならこの城から出て行ってほしいくらいですがね」
先ほどとは正反対にドルシェは顔を真っ赤にして相当、怒っている。
青くなったり、赤くなったり忙しいな。
「は…「待って」
「ですが、姫様」
「姫…」
リュードも複雑そうな面もちでこちらをみている。
最初からあの剣を振り下ろすまでのリュードは私を傷つけるつもりは全くなかったんだと思う。
からかって遊んでいるような。
でも、最後のリュードは確実に変だった。違う人のように見えた。
なんだかよくわかんないけど、とにかくだ!私がリュードの挑発に乗って負けた。
私の負け。
だから、
「リュード・ミリシアを正式に私の護衛にする!」
最初のコメントを投稿しよう!