オモテとウラ

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「別に隠さなくてよかったのに」 「…」 「聞いてる?」 複雑な表情のリュード。 「どうしてわかった……のですか」 「私と同じだから、かな。私も外ではちゃんとしたお姫様、やってるでしょ?」 「……」 「常に私といるのにそうやってるの疲れるでしょ。別にこれからは敬語とか使わなくていいよ?」 「え!?俺、クビじゃねぇの……ですか」 「だって別に悪いことしたわけじゃないじゃん」 「い、いいんですか」 「うん。でもみんなの前ではちゃんとしてた方がいいかもね、特にドルシェ」 ズゾゾ、と紅茶をすすりながらそう言うとリュードもようやく安心したようだ。 そんなに専属がいいのかな?はっきり言って一番めんどくさいと思うんだけど。 「そうだ…いや、ですね」 さっきまであんなに余裕ある顔してたのに、今は王子スマイルはどこへやら、という感じだ。
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