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「っ!うっさい。仕事しろ」
「だーかーら、なんもやることないだろ。今日も平和、平和」
「いつ敵が攻めてくるかわかんないでしょ。常に警戒するのがあんたの仕事」
「警戒ねぇ…、敵が襲ってきてもお前、自分で倒しちまうだろ」
「ま、ぁね」
「足の内側から武器とか、あれはビビった」
どうなってんだ?と、リュードは私のドレスの裾をあげる。
「さわるな、変態!」
調子にのるから、げんこつをくれてやった。
短剣は足につけたポーチに常に入れてある。忍者みたいなあれだ。
「そもそもさ、なんでそんなに強いんだ?自慢だけど俺、この国で五本指に入るくらいだぜ」
オイ、自慢なのかよ…
「…修行したから」
「そういうことじゃねぇよ、姫さんがなんか修行すんだよ」
「…イマドキの姫はみんなこんなもんだよ」
「は?どこの世界だよ。ま、どーでもいいけどさ」
リュードが若干腑に落ちなそうな顔をしたのは見なかったことにする。
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