リュー

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「そうだ。リュード、さっき「リュー」 私の話を突然リュードが遮る。 「何よ」 この男は、いつも話が突然な上に、肝心なところが抜けている。 「リューって呼んで」 「何でよ」 「家族にそう呼ばれてたから」 「ふぅん」 家族に呼ばれてたからなんて、かわいいとこあるじゃん。 家族かぁ… 「おい、聞いてんのか」 「うん、わかった」 「呼んでよ」 「え、必要なときでいいでしょ」 「今」 「~っ!リュー」 じとーっとした目で見るから仕方なく絞り出すような声をだす。 「よし」 なんか改めて言うと恥ずかしい。なんか、リューは嬉しそうに笑ってるし。 そういえば、私はリュード…じゃなくて、リューのこと名前で呼ぶけど、 リューは最初のころ(表のとき)は姫様だし、今となっては(裏のとき)はお前とか、悪いときはてめぇとか。
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