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「オホンッ!
裁判の予算についてですよ」
「あ、あぁ!!あれ」
頭のすごくはじっこにあった記憶をなんとか手繰り寄せる。
「姫君というのは気楽でよいものですな、あなたがお暇な間こちらは頭を抱えているというのに。
それとも、忙しすぎてこちらの件にまで頭が回りませんでしたかな」
「……これは、失礼いたしました。ミラス議長が常に仕事熱心であるということは存じあげております」
「それはありがたい」
「それでは失礼いたします」
「え、メイ様?」
口をぽかんとあけて、こちらを見る議長に一礼し、背を向ける。
「予算の件は気楽で暇な私から見ても不要と判断いたしましたゆえ、却下させていただきます」
議長は目と鼻の穴を大きく開いて驚いてみせた。
頭にきたのでやられたら、倍にしてやり返す、がモットーの私は3倍にして返してやった。
…またドルシェに怒られるな。
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