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ここは四国、長曾我部元親が主を務める城。
そこについ先日、海を一望する事が出来る露天風呂が完成したと文が届いた。
追記で『お前の好きな日輪も拝めるぜ』と書かれては行かない訳にはいかない。適当な手土産を持って元就は四国へと出向いた。
「ふむ…なかなか良いではないか。乳首(元親)には似合わぬ代物だがな」
からくりによって汲み上げた湯を温め岩風呂へと流し込むという大規模な設備によって実現した大露天風呂に、湯船に浮かばせた熱燗の酒を飲みながら呟いた。
今は夜で日輪は拝めないが、夜の海も中々だと関心中。一方その露天風呂を作った乳首こと元親はというと…
「お、おーい、元就さん…っ」
「煩い。貴様は黙って景色も見れぬのか」
「そ、そりゃあここから見る海は良い眺めだがぁよ…
せめて湯船に入れやがれー;;!!」
腰に手拭い巻いただけの元親は木に縛り付けられたまま放置プレイをされてました(笑)
「貴様が我と風呂に入るなど有り得ぬ事。せめて同じ空間に居させてやるだけ有り難く思わぬか」
「だからって縛らなくても良いだろが!ちょっ寒い!海風きつい!助けて下さい本当にー;;!!」
ビュウビュウ吹いてる海風のせいで腰の手拭いの結び目も限界近いです←
「そんなに我と風呂に入りたいか」
「いや今は元就とじゃなくても入りたいです…もう感覚無いんだよ体の;;」
「……我は甘味が食いたい」
「福留ー!ありったけの大福団子その他諸々用意しろーっ;;!!早く!俺死ぬ;;!」
それで良いのか四国の鬼と思うがとりあえずプライドより人命を優先しました。
「はぁ…気持ち良い…っ」
「気色悪い声を出すな下衆が。読者が勘違いするであろう」
「読者さぁびすってやつにしとけ(笑)」
漸く湯船に入れて貰えた元親は、冷えきった体に染み込む湯に表情を緩ませた。
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