第二章

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フィリア:「!」 フィリアは背後で声が聞こえた為、驚いて振り向くとそこには、警備担当者を複数名連れた侍女がいた。その侍女はマリアナの専属侍女だった。 < タタタッ > 警備①:「大丈夫か?!…何があった」 フィリアの目の前にはだいの男二人が伸びていた。彼女の後ろにはすやすやと眠るディアがいた。 フィリア:「賊がディア様を狙って侵入してきたわ。この二人は気を失っているだけよ」 口調もいつものフィリアに戻っていた。侍女は彼女に近づき、怪我がないかを調べていた。 フィリア:「どうして貴女がここに?」 フィリアは此処で起こったことが彼女に伝わったことに対して驚いていた。侍女はフィリアが無傷だという事を確認すると安堵のため息を吐いていた。 侍女①:「…マリアナ様にこっそりと二人を付けていたんですよ。そこに、あの賊です!」 警備②:「君が付いているから安心はしていたが…」 < ボカッ > 警備②が警備①に頭を叩かれた。 警備①:「安心するやつがいるか!相手は大人の男だぞ?!じっくりと見ろ!彼等は武器を所持しているんだぞ?!」 警備③:「…あ、ディア様が…」 ディア:「ん…、ふぃー?」 < ぱちっ > ディアは身体を起こしてフィリアを見上げた。それから辺りを見回してきょとんとしていた。 ディア:「みんながいるー?」 < すっ > フィリアは寝ぼけ眼(まなこ)のディアを抱え上げた。 ディア:「!…いやー!!」 < ペシッ > 全員:「!!?」 すると、フィリアに抱かれるのが好きだったディアが、彼女の手を叩いて、タタタッと侍女の後ろに隠れた。周囲の人々はディアの行動に驚いていた。それ以上にフィリアの心は傷ついていた。目を大きく開ききり、今にも倒れてしまいそうだった。 侍女①:「…ディア様?」 < タタタッ > するとディアはフィリアに目もくれずに自室へと駆けていった。侍女はディアを追いかけて行ってしまった。その場に取り残されたフィリアは、警備担当に声をかけられるまで同じ体勢で固まっていた。 フィリア:「…ディア様…?」 .
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