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＜ ふわっ ＞
＜ たとん ＞
まるで空を飛んだように舞って、音もなく舞い降りた。
フィリア：｢…｣
部屋にはカーテンがあった。カーテンとバルコニーの間には窓があり、閉まっていた。フィリアはカーテンの影になるように身を潜めていた。彼女はその窓の鍵が開いているかどうか確認をしなくてもわかっていた。
部屋の中ではぐっすりと眠るディアがいた。
＜ 二時間後 ＞
時計が次の日に移行する時間が回ろうとする頃、部屋の外で異変が起きた。
＜ かたん ＞
＜ キィ… ＞
ゆっくりと部屋の扉が開き、何者かが単独で入ってきた。
＜ すっ ＞
フィリアは中腰でいつでも入れる準備をした。
？：｢…｣
侵入者はディアの傍に歩みよった。
＜ スラッ ＞
懐からナイフを取り出し、それから高く腕を振り上げた。
＜ キラッ ＞
月夜の差し込みで刃がキラリと光った。
＜ ひゅうう… ＞
侵入者：｢！｣
侵入者は突然の風の侵入に驚いて風が入って来た方向を見た。するといつの間にかバルコニーの扉が開いていた。侵入者は扉を閉めることなく、ディアの方に向き直った。再び腕を振り上げ、ナイフの刃を彼女の心臓にめがけて勢いよく振り下ろした。
＜ パシッ ＞
侵入者：｢！！｣＜ コキン ＞
侵入者がナイフを振り下ろすといなや、彼の後ろに身を潜めていたフィリアがナイフを掴んでいた右手を右手で鷲掴んだ。侵入者が驚いている一瞬の隙を衝き余った左腕を彼の喉と頭に絡ませ、一気に首の骨を折った。その音は呆気ない音だった。
＜ トサッ ＞
フィリアは侵入者の身体をそのままにし、扉を開けて廊下を見た。
フィリア：｢…｣
すると、警備担当者達が伸びていた。フィリアはため息を吐き、扉を閉めた。侵入者の身体を担ぎ込み、バルコニーへと向かった。バルコニーに出るときに彼女はディアの方を見た。
フィリア：｢…｣
＜ グッ ＞
＜ とんっ ＞
フィリアは膝を曲げ、勢いをつけて手摺りに飛び乗った。侵入者は彼女の肩の上に乗せられていた。フィリアは五階から躊躇(ちゅうちょ)せずに飛び降りた。
＜ タンッ ＞
＜ ひゅうぅ～ ＞
＜ すたとん ＞
猫のように身体で振動を緩和するように、彼女は膝で振動を緩和させた。辺りを見回した。
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