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ディアは日々、成長が著(いちじる)しかった。彼女は五歳になり、姿は母親譲りで美しい容姿になっていた。フィリアというと、十五歳になった。子供と言うよりも既に大人な雰囲気を持っていた。十代半ばとは思えないほどの色気と美しさを秘めていた。髪型は相変わらずのショートヘアーだったが、昔よりも襟足が長くなっていた。そのせいか女らしく見えた。クールな美人だった。
< 庭 >
ディア:「フィー!」
< たたたたたっ >
庭に佇(たたず)んでいると屋敷の方から元気な声が聞こえた。
フィリア:「ディア様」
< にっこり >
彼女はディアを笑顔で迎えた。陽射しでディアの金髪は光り輝いていた。
ディア:「はぁはぁ…ここに居たんだね」
フィリア:「はい。外の方に気分転換をしに出ておりましたが、どうかいたしましたか?」
< キラッ >
< びくっ >
フィリアはディアの目が輝くのを見逃さなかった。後退りをすると彼女が叫んだ。
ディア:「引っ捕らえろぉ~!!」
ディアの無邪気な声が辺りに響いた。
< ザザザッ >
< バババッ >
庭中に隠れていた警備担当者達が一斉に出て来てフィリアに向かって飛び掛かった。それを見た彼女は深いため息を吐いていた。フィリア:「…ディア様、諦めてくれていないのですか?」
ディア:「ぜ~んぜん♪だってフィーはもったいないんだもん!キレイにおけしょうして、ドレスを着たら絶対にキレイだもん!」
フィリア:「だからと言って…警備担当者達に捕獲担当を任せるのは如何とは思いますが…」
ディア:「だ~って、フィーってばすばしこいんだもの…早さでダメなら数でね♪」
フィリアは意を決めて警備担当者達と向き合った。主人の娘だからとはいえ、彼等は命令を受け入れるしかなかったが、フィリアの綺麗な格好が見たいが為にディアの計画に乗っていた。
男達:「うぉぉぉっ」
男達:「わぁぁぁぁっ」
フィリア:「…」
< ドカッ、グシャ、ベシッ、ドスッ >
彼等は呆気なく倒されていった。フィリアが手加減していたが、全て急所に入っていたので一撃ダウンだった。
< 三分後 >
ディアは関心していた。辺りには屍累々(しかばねるいるい)だった。
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