第四章

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レクサス:「俺達が話すのを待っていてくれたのか…?」 < にっこり > フィリアは微笑んだ。 < スッ > < ギュッ > マリアナは彼女の笑顔を見たら抱きしめていた。 マリアナ:「…貴女に隠し事をするのは本当に辛かった…。言わなかったことはごめん…」 < スッ > マリアナ:「…!」 フィリアは謝る彼女の口を手で触れて塞いでいた。それから頭を振った。 フィリア:「私はマリアナ様の為だけにこの屋敷に居ました。貴女が隠し事をしなければならない理由があれば仕方のなかったのです」 マリアナ:「フィリア…」 レクサスはフィリアが言った事に衝撃を受けていた。彼女とは六年の付き合いがあったが、彼はフィリアも娘のように思っていた。マリアナが居なくなれば自分も居ないと言われて軽くショックを受けていた。 レクサス:「フィ、フィリアちゃん…俺は?!」 フィリア:「…?」 彼女はレクサスの対応に小首を傾げていた。フィリアはまだ見ぬディアの弟の回収について、三人で話し合いをした。 < 二十分後 > フィリア:「では隣町にいる「ルベリア」の屋敷に弟君を迎えに行けば宜しいのですね」 マリアナとレクサスは悪意を込めてルベリアの名前を言うのを聞き逃さなかった。 レクサス:「あ、ああ…。多分…俺の父上が出迎えをしてくれると思うよ」 フィリア:「わかりました。…父君の特徴を教えてもらっても宜しいでしょうか?」 < にっこり > レクサスは頬笑んだ。自分の顔を人差し指で指していた。 レクサス:「この顔と一緒だよ。少し父上の方が血色が悪いかもしれないが…」 フィリアは二人と別れて自室で旅仕度をしようと思ったが、その前に服を着替えなければならなかった。服を捜しても見つからず、しばらくしてディアに隠されてしまったことに気付いた。 フィリア:「…一緒に散歩をしなかった見返りがこれですか…」 彼女は意を決めて旅仕度を始めた。途中、マリアナに出会って今の状況を伝えた。 マリアナ:「あら、良かったじゃない♪そのドレスは私にはサイズが小さくて困ってたのよ。貴女に貰ってくれると嬉しいわ♪」 .
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