第五章

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フィリアは待合室でディアの弟を待つことになった。今回はルベリアと遭遇することはないようだった。 < カチャ > < キィ~ > 父親:「お待たせいたしました。さぁ…ネグレクト」 < ひょこっ > ネグレクトと呼ばれた男の子が誰かに引っ付きながら入ってきた。 ニール:「フィリアさん!」 フィリア:「(?、誰だったかしら?)」 レクサスの父:「え?」 レクサスの父親は彼女とニールを見た。ネグレクトはきょとんとしていた。ディアの弟の髪は茶で、瞳は緑だった。髪は父親、瞳は母親譲りだった。 レクサスの父親:「えっと…ニール、これはどういうことですか?」 ニールは頭を掻きながら弁明した。 ニール:「いや…偶然知り合ったんですよ。確か…夕方ぐらい…」 レクサスの父親:「なるほど…奇妙な偶然ですね。…フィリアさん、でしたか?この子をよろしくお願いします」 < ペコッ > レクサスの父親は頭を下げた。フィリアは軽く会釈をした。 フィリア:「承りました。ネグレクト様をマリアナ様の許へお連れ致します」 レクサスの父親は苦笑いをした。 レクサスの父親:「…息子の言った通りのお嬢さんですね」 フィリア:「ありがとうございます」 ニール:「えっと…若旦那様、フィリアさんとはどういった…?」 レクサスの父親はニールを見て言った。 レクサスの父親:「彼女は私の息子の妻に仕えている方だよ」 するとフィリアは頭を振った。 フィリア:「正しくは…マリアナ様とレクサス様のご息女に仕えている、です」 レクサスの父親はため息が出た。ニールはじっとフィリアを見ていた。ネグレクトはギュッとニールのズボンの裾を握っていた。 ネグレクト:「ニール、ぼく、どうなるの?」 ニールは彼を見た。レクサスの父親はフィリアを見た。 レクサスの父親:「…一つ提案ですが…ネグレクトはこのように彼に懐いています」 フィリア:「はい」 レクサスの父親:「…屋敷まで彼を同行することは出来ませんか?」 彼女はネグレクトを見た後にレクサスの父親を見た。
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