第五章

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再びニールを見るとそこにはネグレクトの不安を解こうと必死にあやしていた。フィリアはそれを見た後に答えた。 フィリア:「一存で決めることが出来ませんが、貴方が必要とあるならば…」 < にっこり > フィリアは微笑んだ。それから直ぐにフィリア、ニール、ネグレクトは屋敷を出発した。 < 帰り道 > 屋敷に戻る道のりはのんびりだった。しばらくするとネグレクトを休める為に馬を止めた。 < グスッ > フィリア:「…」 フィリアは普段の彼女に戻っていた。元々、ニールは屋敷に探りを入れるために利用しただけだったので、猫を被ったり気を使うことはしなくなっていた。彼女の雰囲気に怯えたネグレクトは泣き出した。ニールは慌てて彼をあやしていた。 ネグレクト:「うわぁぁんっ」 ニール:「若、大丈夫ですよ」 ニールは彼をあやしながらフィリアの様子を見ていた。彼女は無表情で馬の世話をしていた。 フィリア:「…」 フィリアはニールの視線に気がついていたが、関わりたくなかったので無視をしていた。 ニール:「ねぇ…屋敷までは後どのくらいで着くの?」 フィリアはニールの方を振り向いた。 < ビクッ > するとネグレクトはびくついてしまった。 フィリア:「もうすぐよ」 それから一時間の間馬に揺れながら町に着いた。 < マリアナの屋敷 > < ザワザワ > フィリアが屋敷の敷地内に入るとどよめきが起こった。それは彼女が男を連れていたからだ。フィリアは馬から下りて手綱を引いていた。すると屋敷の方から元気な声が聞こえた。 ?:「フィー!」 フィリア:「!!!」 フィリアの瞳が輝き、柔らかな雰囲気になった。馬の手綱を放し、声の主を力強く抱きしめた。 フィリア:「ディア様…ただ今戻りました」 ニールは彼女の心からの笑顔を初めて見た。顔がボッと赤面した。 ディア:「お帰りなさい、フィー!」 < にっこり > 宝石のような表情でディアが言うと、フィリアは彼女を抱き上げた。 ディア:「わっ…えへへ」 ディアは肩に腕を回しギュッと掴んだ。それからフィリアが連れていたニールとネグレクトを見下ろした。
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