第六章

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ニールとネグレクトがマリアナの屋敷に来て、はや丸五年が経過していた。 ディアとニールは出会ってから直ぐに仲良くなり、それはまるで恋人同士のようだった。フィリアはネグレクトに何とも言えない気持ちを抱いていた。ディアはフィリアの気持ちを知っているのか、彼女の前で仲良くすることはなかった。フィリアは気を使ってくれているの痛々しいかった。 フィリア:「ディア様…私の事は大丈夫ですから…ネグレクト様の許に…」 ディア:「分かったわ。でもね、フィー。私は貴女が1番だからね!」 今年で十歳になったディアは少女へと成長し、八歳になったネグレクトはレクサス譲りの綺麗な造りをしていた。フィリアは二十歳になり、色気や艶やかさがムンと増していた。一方、ニールは屋敷に来てからネグレクトの世話係と庭師を兼用していた彼は、二十三歳になり、大人の男になっていた。 < 勉強部屋 > < こしょこしょ…ヒソヒソ > ディアとネグレクトは「ある計画」について話し合っていた。二人は床に座り、話を続けていた。 ディア:「…それでね…」 ネグレクト:「…ダメだよ…」 ディア:「…え~?」 ネグレクト:「…姉上…」 弟は姉の横暴さに呆れていた。ディアはこの計画が成功することを誰よりも願っていた。 < カチャ > そこに母親のマリアナが入って来た。彼女は二人の近くに座り込んだ。 マリアナ:「あらあら…何だか楽しそうね。お母さんも混ざっても良いかしら?」 子:「うん!」 二人は顔を見つめ合って直ぐに返事をした。 マリアナ:「で…一体何の話をしていたのかしら?」 ディア:「えへへ…ネギーとフィーとニールの事をね♪」 ディアはネグレクトの事をネギーと愛称で呼んでいた。 マリアナ:「まぁ…フィリアとニール君の?」 マリアナは不思議そうに二人を見ていた。ネグレクトは苦笑いをした。 ネグレクト:「姉上…端折(はしょ)りすぎて、母上に伝わってないよ」 ディア:「え~?お母様は分かってくれるわ」 .
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