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フィリアは心洗われた気持ちでマリアナとレクサスの前に居た。
< カサッ >
彼女はレクサスから候補者のリストを手渡された。
レクサス:「候補者はこれだけいる。…出来れば、あの子には政略結婚ではなくて、恋愛でしてほしいんだ」
フィリア:「同感です」
マリアナ:「だから、リストの中には年上過ぎる人は除外しているわ」
マリアナは穏やかに言った。フィリアはリストの候補者を見た。近い場所から遠くにいる人、様々だった。
フィリア:「私がディア様から離れている間の警備はどうなさるつもりですか」
二人は顔を見合わせた。
レクサス:「ネグレクトの世話係のニール任せるつもりだよ。いつも以上に警備員を増やすよ」
フィリアは顎に手をかけてぽつりと言った。
フィリア:「…彼等を扱(しご)く必要性があるわね。今の訓練では不安だわ」
< ゾクッ >
< ぞわぁっ >
< ビクッ >
その頃、嫌な予感を感じた警備員達は近くにいた仲間と顔を見合わせていた。
レクサス:「程々に、な」
フィリア:「はい」
< スッ >
フィリアが部屋を後にすると呟(つぶや)いた。
レクサス:「…フィリアちゃんの同僚じゃなくて良かったよ」
< カツンカツン >
フィリアはリストを片手に訓練所に向かった。彼女の頭の中には警備員達をどんなメニューで扱くか考え込んでいた。
< ドンッ…ゆらっ >
侍女:「?!」
角から出て来た侍女に当たりそうになったフィリアは木葉(このは)のように避けた。侍女は全く横を見ていない彼女が滑らかな動きだったので驚いた。
フィリア:「(さぁて、どうしたものかしら…)」
何事もなかったようにフィリアはそこを去った。
< 訓練所 >
< カキン >
< キィン >
< ドカッ >
< ボスッ >
彼女がそこにたどり着くと警備員達は剣技や体術に励んでいた。
警備員達:「フィリアさん!」
警備員達は自分の手を休めて彼女の名を呼んだ。
フィリア:「隊長!」
隊長:「ん、お…フィリ!」
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