第七章

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そこには貧弱な警備員の全てを管理する三十代後半の男、隊長が居た。彼は彼女の事を特別な名前で呼ぶことが粋(いき)とした。当初、「フィー」と呼んだが、フィリアに却下された。 フィリア:「それはディア様専用よ」 …だった。彼はフィリアとは十年来の付き合いがあった。彼が病んで臥(ふ)しているときはフィリアが彼等の面倒を見ていた。 隊長:「よぉ」 彼は手を挙げて挨拶をした。フィリアは隊長の前に来た。 フィリア:「外に出て大丈夫なの?今度の病は「肺ガン」って聞いたんだけど」 < ガックリ > 隊長はその場に両手両膝を付いてうなだれた。 隊長:「肺ガンって…オレをそんなに殺したいのか?!今回は…ただの風邪さ」 フィリア:「今回…いつも風邪でしょう」 隊長:「うっ…」 普段通りに言い返された隊長は立ち直れずにいると、警備員達が手を休めてコントを見ていた。 警備員①:「やっちゃえ、フィリア様~」 フィリアは隊長に話があったので警備員達に訓練を再開させた。 隊長:「で、どうしたんだい?」 フィリア:「マリアナ様とレクサス様からの使いを頼まれて、屋敷を離れることになったの」 隊長:「!」 隊長は目を丸くした。彼が体調が芳(かんば)しくない時に、彼女に頼り切っていたので悩んだ。 フィリア:「私や隊長が離れても大丈夫なように、訓練を考えてきたわ」 < スッ > リストの間に挟んでいた紙を隊長に手渡した。 隊長:「!!!?」 それを見た隊長の顔色を変えた。 隊長:「お、オレには…無理だ」 彼は警備員達を哀(あわ)れんでいた。 < ヒィィィ > < ウギャアア > < うぉぉぉぉ > < といやぁぁ > < うぉぇぇぇ > < ドベシャ… > 訓練内容を言い渡された彼等は絶句した。それから警備員の意地、男としての意地で訓練し始めた。し始めてから数分後、限界値を超えた彼等が奇声を上げながら励(はげ)んだ。 しかし、限界値を超えてもなお、耐え切れない一部の彼等は力尽きていった。 フィリア:「…」 < しゅんしゅんぱぱっ > 涼しい顔をして、彼等と同じメニューを熟(こな)すフィリアが直ぐそばにいた。
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