第八章

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< パカラッパカラッパカラッパカラッ… > フィリア達:「!!!?」 ディアに続き、マリアナ、レクサス、警備員達が入ってきた。マリアナとレクサスを見た父親の顔色が変わった。 < たんっ > < ガバッ > フィリア/ディア:「!!!?」 マリアナは馬から飛び下りるとフィリアをディアごと抱きしめた。 マリアナ:「ディアだけ狡(ずる)いわ」 フィリア:「…マリアナ様?…レクサス様まで…?」 レクサス:「すまない、フィリアちゃん。二人を止めることは出来なかった」 レクサスはそう言ってゲンテルの父親を見て苦笑した。 レクサス:「突然の訪問をすまない…マイルド殿」 父親:「い、いえ…まさか、レクサス様方が…」 レクサスはゲンテルを見た。 レクサス:「この子が…ゲンテルか?」 ゲンテル:「は、はい…貴方は…」 < にっこり > レクサスは彼に微笑んだ。 レクサス:「ディアの父でレクサスという。あっちは妻のマリアナで、もう一人は娘のディアだ」 ゲンテルは目を丸くして三人を見ていた。しばらくフィリアを抱きしめていたマリアナは満足したのか、彼女から離れてゲンテルと父親に向き合った。マリアナはスッと貴婦人の雰囲気に変わった。 マリアナ:「はじめまして、マイルド様。私(わたくし)がディアの母、マリアナと申します」 マリアナは胸に手を当てて深々と頭を下げた。父親は彼女の変わりように驚いていたが、無駄のない仕種に息を呑んだ。仕種の他には高貴な雰囲気を醸し出していた。 < ぎゅうぅぅ~ > ディア/ゲンテル:「………」 フィリアを離そうとしないディアは彼女の肩越しに彼等の様子を見ていた。するとゲンテルと目が合った。 < どきっ > おとなしくしていればディアはマリアナ譲りの美人だった。ゲンテルは黙った彼女を今初めてじっくりと見ていた。ディアもまた、これからを共にするであろう伴侶候補を見つめ返していた。 フィリア:「ディア様…」 < すっ > 彼女は立ち上がりながらディアを立たせた。それから大人達を見た。 フィリア:「中でお話をなさっては如何です?私はお二人の…」 ディア:「フィー!私は大丈夫だよ。ね、えっと…」 ディアはゲンテルを見た。 ゲンテル:「ゲンテル…」 ディア:「ゲンテルと遊んでるから!」 .
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