第八章

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別室いた全員は顔色を変えていなかった。レクサスはため息を吐いていた。 レクサス:「一体…何をやっているんだ」 彼女のその声には楽しげなものだった。その後から警備員の悲痛な声が聞こえてきた。 警備員①:「お、お助けを~っっ」 警備員②:「…ふぃ、フィリア様ぁ~!!」 ゲンテル:「あははははっ」 続いてはゲンテルの笑い声が聞こえた。 フィリア:「…」 < すっ > フィリアが席を立とうとすると、マリアナが引き止めた。 フィリア:「マリアナ様?」 マリアナ:「良いのよ。二人が仲良くやっている声が聞こえているから」 フィリア:「しかし…あの様子じゃ…警備員達が…」 レクサス:「大丈夫だって。君の仕込みがあるから」 < すとん > フィリアは席につくと父親が笑った。 父親:「ゲンテルのあんなに楽しげな声を聞くのは…妻が他界してから聞いたことがなかったな」 マリアナ:「まぁ…でしたら、あの子はピッタリですわ」 フィリアはディアとゲンテルの婚約が決まりそうなのをみてホッとした。 父親:「…あの子がここを出ると…屋敷の庭はどうなるのか心配なのですが…」 二人はフィリアを見た。 フィリア:「その件でしたら問題はございません。こちらの屋敷にはもってこいの人材があります」 レクサス:「まさか…ニールか?」 フィリアは頷いた。 フィリア:「はい。あの庭師は手を余している様子です。二つの庭を手掛けると、良いと思いますが?」 夫婦は見合った。ニールの気持ちを知っている彼等は複雑だったが、ニールの手腕は見事だった。 マリアナ:「だけど…どうやってニールを…」 フィリア:「それでしたら、問題はありません」 < ドドドドド… > 全員:「??」 < ドバーン!! > ?:「フィリアさん!この屋敷の主人と結婚するって本当か?!」 全員:「!!」 汗だくで顔色が悪いニールが飛び込んで来た。 ニール:「あれ…?マリアナ様にレクサス様…」 きょとんとしている彼等を見たニールはフィリアの方を見た。 フィリア:「早かったわね」 ニール:「!!」 .
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