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ニール:「…俺の事は良いですよ。早くお二方のご婚姻が結ばれることを望んでいますよ」
ディア:「はぁ…」
ディアがニールを見つめながらため息を吐いた。
ディア:「ニールは侍女達には人気があるのに…フィーは釣れないのかしら?」
ニール:「えっ?!」
< ボォッ >
ニールは一気に赤面した。落ち着いた彼でも、フィリアの話題には動揺する。
ネグレクト:「え…そうなの、姉上?」
ゲンテル:「…ネグレクト…お前は勉学には頭が冴えるけど…色恋沙汰には疎(うと)いよね」
ネグレクトはレクサスの実家通いが多かった為か、噂話の類(たぐい)は縁がなかった。
ディア:「も~、モッテモテよ。「あのミステリアスな横顔が素敵ぃ~!」とか「私も花達になりた~い!」とか「フィリア様になりた~い!」とか…きわめつけに、「抱かれた~い」とか」
ニール:「!!!」
ニールは女達の視線は気になっていたが、ディアからの暴露で今にも倒れそうだった。
ネグレクト:「…何で花なんかに?」
ネグレクトはゲンテルを見た。彼は肩を落としていた。
ゲンテル:「花=見つめられたいって意味だろう。全く…ネグレクトの将来が心配だよ」
< ぽん >
すると、ディアが手を打った。ビシッと人差し指をネグレクトとゲンテルに向けた。
ディア:「そうだ!良い考えが浮かんじゃった」
彼女の考えは今までで良かった事はなかった。
ゲンテル:「あ…でも、なんかうまくいきそうな気がする」
ディア:「大丈夫だって!乙女を信じなさい♪」
ネグレクト:「乙女…?」
ディア:「ネギー?」
< ビクッ >
三人はニールをその場にほったらかしで話し合いを始めた。
ネグレクト:「えっ…そんなっ」
ディア:「…信じなさい」
ゲンテル:「無謀だ」
ネグレクト:「…危ないよっ」
ディア:「大丈夫だって…」
ゲンテル:「…危険だよ」
ニールは目の前の会話を聞いていると、顔色がどんどん悪くなる一方だった。
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