第九章

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ニール:「ふぃ、フィリ…ア?」 < ニッコリ > ニール:「!!!」 極上の笑顔で彼女は彼を見た。 < ドキッ > < かあぁぁぁぁ > < ぴゅうぅ~ > 怪我した傷口から大量の鮮血が飛び出した。 < サッ > < きゅっ > フィリアは自分のハンカチーフをニールの指に結んだ。 < じぃー… > < ドキドキ… > 無言の時間が経過していると、フィリアがスッとニールを見上げた。 ニール:「(…ぇ?!)」 なんと、あのフィリアが赤面しながらニールを見つめていた。 フィリア:「…貴方が好き。私、やっと気がついたみたい」 ニール:「!!!!!!」 < ガバッ…ぎゅうぅぅぅ > フィリア:「!?」 ニールの理性が吹き飛び、フィリアを掻き抱いていた。彼女は彼を突き飛ばさずにニールの背に腕を回していた。 ニール:「…これは夢…?」 フィリア:「…夢が良いの…?」 ニール:「絶対嫌だ」 フィリア:「…変な人…」 フィリアはため息を吐いていた。ニールは彼女を抱きしめたまま嬉し泣きをしていた。彼女はため息を吐いていたが、その表情(かお)にはうっすらと輝(ひか)るものがあった。二人の新たなる始まりの祝福をするかのように、風が木々や草花をハーモニーと共に優しく奏でた。 < どばーっ > 二人のやり取りを一部始終を見ていたレクサスは感涙しまくっていた。 レクサス:「(おめでとう、ニール!やっと君の願いが叶ったな!!マリアナ…君のフィリアちゃんはあんなに綺麗に…)」 < シュトン > < ビィィンッ > レクサス:「!!!?」 するとレクサスの直ぐ顔の横に見慣れたナイフが刺さっていた。此処からは彼等にとって死角だったのだが、フィリアには関係がないようだった。彼は身の安全を考えてその場を後にしたのだった。
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