第十章

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ニールは温かい眼差しだった。ゲンテルの両肩を優しく掴み、彼を見つめた。 ニール:「そのままの気持ちを彼女に伝えてください。ディア様は貴方のそのお言葉を待っています」 ゲンテル:「ニール…」 < たたたたっ > ゲンテルは心が決まったのか足取りが軽く自室に戻っていった。一人取り残されたニールは満天の星空を見上げた。 < キラッ > ニール:「…明日は晴れるな」 翌日、ゲンテルは朝一にディアの部屋に行った。 ディア:「ゲンテル!?」 部屋に入るとディアの手を取り彼女が1番のお気に入りの場所に向かった。 ディア:「…どうしたの?!」 < はぁはぁ… > 二人は屋敷を駆け抜けてニールが綺麗に手入れされた庭に着いた。ゲンテルは息が調ってからディアに言った。 ゲンテル:「ディア、結婚しよう。俺達はもう婚約者じゃなく、夫婦として助け合って生きていこう」 ディア:「!!」 彼女は突然の申し出に目を丸くしていた。 < がばっ > ディアはゲンテルの胸に飛び込むと背中に手を回した。 ディア:「うん…喜んで!」 ゲンテル:「幸福(しあわせ)な時間を君と共に歩いていこう」 .
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