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それは言うまでもなく、フィリアの娘のニアだった。彼女にはない女の子らしさがニアには備わっていた。フィリアは娘を自分の後継ぎにしようとしたが、それは…困難が目に見えていた。なにしろ、彼女の性格は父親のニールにそっくりだったので、身体を動かすよりも花をいじる方が合っていた。
ニア:「お母様~、カッコイイ!きゃあ~♪」
< きゃぴきゃぴ >
ニアの隣にはちゃっかりとディアがいた。二人は驚くほど性格が似ていた。それには理由があった。「フィリア・コンプレックス」だった。略してフィリコンはニアにとって、父親の遺伝子だった。
フィリア:「…」
フィリアは彼女が思春期に前は心の底から心配したが、今では心配も何もなかった。
その頃、ディアとゲンテルの娘はフィルの元にいた。
フィルはニールとの仕事を終えて、その足で母親のフィリアの元に行っていた。
フィル:「…アテル」
アテルとはディアの娘の名だった。彼女は彼に恋心を抱いていた。フィルは彼女の気持ちを知っていたが、冷たい態度で接しなかった。彼にとってのアテルは妹分だった。フィルはフィリアに似た雰囲気の持ち主だったので、人気は高かった。しかし彼はそんなことはどうでもよかった。
アテル:「フィル、どこに行くの?」
フィル:「母さんの所だ」
アテル:「じゃあ、私も!」
二人は並んで歩いていった。彼等は後に、婚約することになる。その頃のフィルはアテル無しでは生きる事が出来なくなるようになる。彼女の持つ優しさと理解者であった事が大きな要因となった。
< ゲンテルの部屋 >
ゲンテルはレクサスのように仕事をテキパキと熟(こな)した。
ゲンテル:「ん…?」
今日は彼の所に珍しい時期に来る客人がいた。
< コンコン >
< カチャ >
ネグレクト:「やぁ、ゲンテル」
ネグレクトはすっかりと主(あるじ)としての雰囲気を醸(かも)し出していた。彼は多忙の為、屋敷から中々出られなかった。ネグレクトは親友のゲンテルに会うのが唯一のストレス発散であり、楽しみだった。
ゲンテル:「ネグレクト…いつ見ても倒れそうだな」
ネグレクト:「あはは…これでも今日は楽だったんだけどね」
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