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『ドタドタドタ』
騒がしい足音が近くまで迫ってくる。
「どうしたんだ、結城!?そんな大きな声出して」
どうやら俺は声を上げていたらしい。
自分では気づいていない程衝撃的だったわけだ。
だってしょうがなくない?俺のファーストキスなわけだし。
「ゆーくん!?なにかあったの?」
沙織姉さんに遅れて莉子姉さんも玄関に到着した。
二人共過剰に俺の事を心配している事をありがたむべきか、呆れるべきか…
「で、どうしたんだ結城!?」
何時までもぼぉ~っとしている俺に痺れを切らした沙織姉さんが早く言えと急かす。
「いや…少し…」
「少しなに!?」
莉子姉さん、ガクガク揺らさないでくれ吐き気を催すから。
「いや…雫姉さんに…」
「なにしてんの?姉さん達」
丁度、俺の言葉をいい具合に遮る茜姉さん。
「あーちゃんタイミング悪い!!」
「えっ!?」
「まあいい、続きを言ってくれ結城」
意味を理解してない茜姉さんは置いとくのか構わないけど…
「ただ雫姉さんに…キスされた……」
「えぇ~~~!!!!!」
見事言葉を同じタイミングで発する三人。
こうゆうのってハモるって言うんだっけ?
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