NO.1~10

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春の陽気に誘われて 宛もなく歩き続けると 川辺に花が咲いていた 小さな花が咲いていた 泣いていないと知りつつも 花はどこか寂しげで 風に揺られて咲いている 風は薄桃の花弁を川に運び とめどなく流れる川は 今も時を刻む 刻まれた時に背中を押され 私は花と別れを告げる
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