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結局何も進展しないまま、もう六月も後半に差し掛かり鬱陶しい梅雨に突入していた。真優は先輩や他校生なども視野に入れて、自分が夢中になれそうな人を探したけど探したって見つかるもんじゃないらしい。
「あ~なんか駄目かも。私もう駄目かもしれない」
真優は湿気で広がった髪をかきむしりながら、つい大きな声でぼやいてしまった。
「何が駄目なん?」
真優の後ろの席の美智は、イライラした様子の真優に声をかけた。
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