ハジマリ

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なんで名前を知ってたんだろ… あの後白兎くんは声も聞こえなくなってしまった 「私を愛してくれる…」 ボソッと呟いてみる 愛しの国… そこにいったら私を皆が愛してくれる 家にも学校にも居なくていいんだ 愛してもらえるんだ 私は白兎くんに言われた通り制服に着替えて窓を開けた ここから飛び降りればいいんだよね? でも… 「窓から降りても庭なんだけどな」 冗談だったのかもしれない 誰かがふざけてただけかもしれない でも 体が勝手に動いてしまう 窓に手をかけて目を瞑り片足をおろす そのままもう片方の足も下ろして窓から手を話す カチッ ――12時   私は目をゆっくり開けた
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