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―ベンチ
法魔「な……!?」
柚依「すご……」
俺達は葉月の投球を見て口が開きっぱなしだった
美樹「流石に本気出すと強いわね~。」
―グラウンド
金沢「おい影裏!あれ見せろよ!」
影裏「えー、疲れるんだよな。あれ。」
水明「…やる気無いな」
葉月「じゃあ…ランナー出す?四球か死球で。」
無茶苦茶。
次のバッターを敬遠でランナー1塁。
代走が入る。校内3番目の足を持つ奴だ。
葉月は牽制の素振りを見せない。
野球「バカにしやがって……」
影裏がサインを出した。
葉月「……」
葉月が大きく腕を上げた。同時に1塁スタート。
しかし影裏は立ちあがり、右にずれた。
バァァァン!!
154㎞のボールを捕球後、2塁へ送球。
バシュッ!!
葉月程のスピードでは無いがかなり早い。
水明「流石。」
既に2塁には水明が付いていた。
バシッ!!
野球「な……!?」
スライディングすら出来ずにタッチアウト。
生徒『ワァァァ!!』
魔琴「わざと走らせて…それをさした!?」
金沢「策略の影裏だな」
水明「葉月さんに、ランナーを見ないようにサインをして…」
狼雅「盗塁した所を…」
聖 「一撃。」
葉月「あんた策士ね。」
影裏「…偶々だな。」
後1人
初球
160㎞ストレート
1ストライク
2球目
142㎞スライダー
2ストライク
小さな声で呟く。
影裏「…三振だな。」
野球「………!」
バッターは聞こえたらしい。手にわずかに力が入る。
3球目
シュッ!
106㎞スローボール
ド真ん中だ。
野球「クソォォ!!」
ッ……キィィン!!
バットを折りながらも、打球はセンター後方のフェンス手前に上がった。
長打。
…本来なら。
既に落下地点には狼雅がいた。
パスッ
司会「チェンジ!!」
野球「!?」
葉月「私の球はホームランに出来ないわよ?」
水明「あの球は…」
夜瓶「鉄球みてぇだ…」
金沢「ああ…ヒットも見た事無いぜ。」
狼雅「絶対…打ち上げる羽目になる。」
影裏「まあ頑張っただろフェンス手前まで飛ばしたから。」
過去に打った経験者が、語った。
さあ最終回だ。
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