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最後の攻撃。
点差は3点。
4点取れば逆転になる。
野球「…!打てなくても、抑えれば勝ちなんだ。」
野球部のリリーフエースがマウンドに上がった。
打順は8番、魔琴からだ
魔琴「打てないから…」
ズバン!!
カウント2‐2
153㎞のストレート
見逃し三振
9番は聖。
クッ!
聖 「ひゃっ!?」
カウント2‐1
内角への危ない変化球
カチッ
……他のバッターの頭の中で、何かのスイッチが入った。
その後三振。
魔琴「打てませんでした…」
聖 「すみません…」
他のバッターはろくに聞いてなかった。
影裏「ああ…いいさ。」
狼雅「あの野郎…」
水明「1年に向かって」
金沢「…本気で投げやがったな…?」
夜瓶「…調子乗りやがって…」
葉月「…玉砕ね。」
本気。声が笑っていない
野球「………」
恐怖で何も喋れない。
狼雅「…やるぞ。」
狼雅がボックスに入る。
初球
152㎞ストレート
狼雅「ざけんなぁ!!」
ギィン!!
レフトを軽々と越える、ホームラン。
8‐6
影裏「てめぇ…よくも」
初球
外に大きく外れたボール球だが、影裏も大きく踏み込む。
影裏「……ゴミめ。」
カキィィン!!
ライトスタンドに突き刺さるライナー。
8‐7
水明「皆さん口が悪いですね…」
カウント1‐2
4球目
高めに浮いた変化球
水明「甘ぇんだよ!!」
キィィン!!
センターへのホームラン
水明「…人の事は言えませんが。」
8‐8
同点。
葉月「…最後ね。」
初球
バスッ
………敬遠だ。
生徒『ふざけるな!!』
野次が飛ぶ。
カウント0‐3
俺は思いついた。
それを先生に話す。
美樹「タイム!」
葉月「…ありえない。」
法魔「お願いがあるんですけど…」
葉月「…お願い?」
俺は作戦を話した。
葉月「なる程…OK。」
プレイ
シュッ
敬遠最後の1球。
…同時にこの試合最後の1球。
葉月「終わりよ。」
葉月がフルスイングした。
法魔!
野球「!?」
重力が変化し
ボールがバットに吸い寄せられる。
ッ………キィィン!!
ボールはバックネットを軽々越えて
…………消えた
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