一歩目、冷たくても暖かさを信じたい

2/14
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「ただい・・・」 っ、と絶句した。自分の部屋は姉と一緒なのだから、絶句した。 いったい、オレの居ない間に何が? その惨劇といったら・・・自分の好きな漫画のキャラがイメチェンさせられて、かなりかっこわるくなっていたぐらいの落胆だ・・・。 それはおいといて、惨劇ってなんなんだと、説明するのなら、「ゴミの山の女王」。 山の上に腰を下ろし、何か本のようなものを読んでるじゃないか! 今日、部屋掃除が終わったら、遊びに行っていいと母さんが言うから頑張ったのに・・・。 「おぉ、我が弟、カサよ。非常に丁度良かった。この山の解体をーー」 「手伝わねーよ!」 カサと呼ばれた少年は、だらしの無い姉を一喝すると、もう夕食の準備であろうから、居間へ歩を進めた。 しかしその行動は、明らかなミスだ。この時強引にでも、かの木偶の坊を動かしておけば・・・あるいは・・・。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!