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そしてその予感は、当たることとなったのだ。
「────で、依頼の方は?」
コホンと。
それからも散々騒動を起こした張本人を前に、気を入れ替えるように、ノアは咳払いをする。
よく見れば、顔が若干引きつっているようだ。
天晴れだな。
ノアの余裕の表情を変えるなんて、俺でも無理だ。
「でも…」
俺は、小さく呟いた。
一度やってみたかったからって、今までの依頼人の調書を、全部ひっくり返す必要はあったのか……?
謎である。
というか、一体何しに来たんだこの男。
ここまででも、十分に嫌な予感は当たっている。
しかし、現実はそんなに甘くはなく。
更なる不幸が、俺達を襲ったのだ。
「依頼?
あぁ依頼ね!
実は、つけてほしい男がいるんだよね~♪」
ここまでは、まぁ普通。
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