依頼人

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しかし俺達の願いも虚しく、真映さんはにっこりと笑う。 「うん♪ 間違いなくマフィアだよ♪」 短い人生だったな。 自分の人生が走馬灯のように──── 「申し訳ありませんが、お断り致します」 ならなかった。 「ノア……?」 どんなに難しい依頼であっても、相手が困っている限りは受ける。 それをもっとうにしているノアが、きっぱりと断ったのだ。 俺の驚きを察してほしい。 ノアは声をあげた俺を一瞬だけ肩口に覗いた後、真映さんに向き直る。 「依頼自体に、特におかしな所もありませんし、本来ならば受けるべきでしょう。 しかし。 つける相手がマフィアならば話は別です。 僕には、所員の安全を保証するという義務がありますから。 よって、この依頼はお断りさせて頂きます」 そして、弁解の余地もないほどに しっかりとお断りする。
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