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ノア……。
俺は、ノアにそこまで思われていたのかと、感涙を流す。
しかし。
「飛鳥君は死んでも死ななさそうだけどね」
最後の一言に、全てが台無しになる。
「……ノア」
俺がじと目になるのも、致し方ないことであろう。
そんな俺に、ノアはクスリと笑った。
「ですが、先ほどの気持ちと決意は本心です。
申し訳ありませんが、この依頼はお断りさせて────」
パン
短い音がして、ノアの後ろにかかっていたカーテンが、小さな穴をあける。
さすがに、ノアも絶句した。
「あーあ♪」
そんな中、一人だけ落ち着いているように座っているのは、真映だ。
しかしその目がスッと鋭くなり、口許が、ニヤリとつり上がる。
「遅かったみたいだね?」
そして、嫌がおうにも巻き込まれたのだ。
この、どんな裏があるかも分からない、奇妙な依頼に────
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