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そのまま紅茶を入れるためにキッチンに行き、律義にも3人分+水を入れて持って行った。
「ん。熱いぞ」
そして二人に手渡すと、紅茶を一口すすった。
まぁまぁだな。
ノアや澪の入れる紅茶には叶わないなと思いながらも、俺は黙って紅茶を飲む。
口火を切ったのは、ノアだった。
「で、飛鳥君。
どうだったの?
遠くから見てきてくれたんでしょう?」
にっこりと笑いながら、俺に尋ねてくる。
それに俺は、無言で首を縦にふった。
「幸せそうだった?
───花喃さん」
花喃さんとは、ついこの間来た依頼人だ。
その花喃さんの結婚式が今日だと聞いて、俺はこっそりと様子を見に行ったというわけだ。
「あぁ。
箕坂さんよりは普通だけど、優しそうな人だったしな。
花喃さんも、特に思い悩んでた様子は無かったぞ」
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