2人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
【ちなみに生徒会室に隠しおやつしてました、作者は。】
「こんちきしょー!!」
「まちなさい、ブラックさん~!!」
どたどたばたばたと響く足音。叫び声に聞き覚えがあって、ピンクはふと立ち止まる。
「わきゃっ」
その背になにかがぶつかる。よろけたピンクをがしっと捕まえたのは。
「ごめんゴメン、大丈夫?」
「――ブラックさん」
肩越しに見上げると、申し訳ないと目で謝るブラックが居た。
そしてその後ろには。
「…なにをやってるんですか2人は」
「ブルー」
あっちゃー、とブラックが云う。ピンクは首を傾げて問う。
「どうしたんですか?」
「――全くです。またなにをしたんです。レッドとグリーンが凄い剣幕で走ってましたよ」
「…隠しおやつをホワイトと食べちゃったの」
おやつ、の言葉にブルーはぴく、と反応する。
「もしかして、ポッキーの抹茶ぜんざい味」
「…うん」
「…」
「…」
妙な静寂が辺りを支配する。
「――食ったのか――ッ!!」
「あわわ、ブルーまで!?」
じり、と距離を縮めるブルー。ブラックはピンクを軸にしてくるりと方向を変える。
「抹茶ぜんざいのうらみ~!!」
「くそー、食いもんの恨みはおっかない子なんだからー!!」
だっと走っていくブラック。それを追うブルー。
その内式(シキ)まで使うのではという追い掛けっこを見送って、ピンクはぽつりと呟いた。
「抹茶ぜんざい…。」
最初のコメントを投稿しよう!