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ここにはなにも無い
一面荒地が広がっているただの荒野に4つの影が佇む
その内3つは同じ格好している
黒を基調としたコートを纏い、左肩の蝙蝠の羽を模した刺繍が目を引く
一方、その3つの影に対峙している影はそれとは対照的に白を基調としたコートで、同じように左肩に刺繍が入っている
ただその刺繍は羽ではなく蛇の姿が施されている
3つの影の内1つが口を聞く
「おめでとう、奇しくも今日の鴨はお前だ
葱は持ってないのか?」
「…………」
白コートの人物は無言で右手をかざす
キイイイィィィィィィィン
すると、貫くような高音と共に右の掌に光が集束し始める
笑いながら見ていた3つの影はとたんに青ざめる
「なっ……」
「おい、やべぇぞ!」
「……ブライトネス」
3つの影は危険を感じ、とっさに踵を返し逃げ出す
が、既に間に合うはずもない
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