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冷蔵庫の上に置かれた、一冊の手帳。
あれ?と思いながら、私は冷蔵庫を開け、ニンジンがあるかないか確認して母に伝えた。
電話を切った後、私は、そっとその手帳を手に取った。
手帳は、母が昔から肌身離さず持ち歩いている物で、ずいぶんボロボロだった。
私は小さい頃から、この手帳の事が気になっていた。
何をしても笑って許してくれた母。でも覚えている。
私が何か失敗や悪さをする度に、母がこの手帳にサラサラと何か書いていたのを。
そしてそれは今も…。
私はずっと、何を書いているのか知りたかった。
好奇心に支配された私は、罪悪感など微塵も感じずに、パッと手帳を開いた。
無作為に開いた手帳、その真ん中の方のページ、そこにはこう書かれていた。
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