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むかしむかしある所に心優しいおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日、おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
さて、山についたおじいさん。
竹林に光っている物を見つけます。
「あれはなんじゃ?」
おじいさんはゆっくりと近づきます。
するとそこには一本の光る竹が生えていました。
「不思議な竹じゃのう。どれ、おばあさんにも見せてやろうかの」
おじいさんは鉈を取り出しました。
そして上段に構えます。
するとおじいさんの目が妖しく輝きだしました。
「山ん爺奥義竹割り」
キエェー!
おじいさんのかけ声とともに鉈が振り下ろされます。
竹は見事に切られました。
それにしても奥義って何なんでしょう?
「なに、昔とったきねづかじゃ」
こ、答えないでください。
さて気を取り直して…。
切られた竹の中には可愛い女の子がスヤスヤと寝ていました。
「なんと可愛い子供じゃ。儂等が育ててやろう」
おじいさん達夫婦には子供がいませんでした。
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