いくら時経とうとも

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ここへ来ればいつも風強く     胸の隙間に入り込む     吹き抜ける音まで聞こえてしまいそうなほど     くわえるタバコ     光が鈍くなったライター     深く一口     白煙がスッと流れ消え     まだ長いそれをキミへたむける     絶え間なく上る白煙     眼に染みる     止まらない涙     いつもいつも     いるはずのないキミに逢うため     …儚くとも     キミの眠る場所さえ知らず     それでも足が向かうは約束の海     …墓無くとも     守るは約束     裏切るは偽り     優しさ 強さ 真っ直ぐさ     全て偽り     全てキミがため     キミがいたから     優しく 強く 真っ直ぐに     線香代わりのタバコは     いつしか小さく     ただただ儚く思う     儚い故にこれは夢     人が見る夢はいつも儚く     これはきっと夢     いるはずのないキミ     叶うはずのない約束     わかっているからこそ     僕は声をあげ泣く     夢から覚めるために…
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