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「っはぁ……っ!はぁっ……!!」
夢を見た。
とてもとても辛くて、苦しくて、嫌になる夢だった……はずなのだけれど、肝心の内容が思い出せない。
寝汗がべっとりとパジャマを濡らし、髪は額にべったりと張りついていた。
「なんだ、ったの……?」
乃亜が、玖雨が、華が、出てきた気がする。
怖くて、恐くて、悲しくて、哀しい夢だった気がする。
「私は、何を……?」
荒い息づかいが徐々に収まると共に、私はだんだんと落ち着きを取り戻した。
「……気持ち悪……」
私は朝っぱらからシャワーを浴びて、べとつく身体をさっぱりさせてから制服を着こんだ。
「行ってきます!」
とりあえずいつもの時間に家を出た。
昨日してしまった最大の過ちである、乃亜とのメールの内容なんて忘れて。
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