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その日の夜、乃亜から電話が来たっけ。
『もしもし……未来ちゃん……?』
『うん……乃亜?』
『うん。……今日はごめんね。私のせいで、未来ちゃんまで……。私は平気。これからは、泣かないよ。だから、だいじょうぶ』
『……ごめんね……ッ』
『ううん、なんで未来ちゃんがごめんねしてるの?……未来ちゃん?泣いてるの?』
『ッ……そんなことないよっ!じゃあまた明日ね!ばいばい!』
『うん、ばいばい!』
……次の日から、乃亜は本当に泣かなくなった。
反応の無い乃亜に飽きてか、男子達もからかうのをやめた。
でもそれから、乃亜は私以外の友達がいない。
乃亜はその頃の女友達ひとりひとりに電話して、『私と仲良しにならなくていいよ』と言ったらしい。
幼心にも、巻き込みたくなかったのだろう。
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