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私たちの学年は、上の階の人たち、つまり1~3組が随分と荒れている。
口喧嘩、いじめは軽いもので、窓ガラスの破損、毎日の青あざは当たり前らしい。
「……だから?私は怖くないよ」
私は怖くない。
乃亜を守っても、普通に友達はいたから。
「……じゃあ今の内に言っとく。未来がもし上の階の女子に目ぇ付けられたら、ウチらはもう金輪際未来とは関わらない」
「箱船さんのせいで関係無い私らまでいじめられるの嫌だもん。だから、そこはわかっといてね」
……あぁ、そうか。
ここは小学校じゃない、中学校なんだ。
男子がからかい半分でいじめを行うんじゃない、女子が本気で嫌悪していじめを行う世界なんだ。
「……わかった……」
それを理解した私は、何年かの親友生活に終止符を打つことを決めた。
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